Hello-Goodbye

地味で暗くて向上心も協調性も存在感も個性も華もないパッとしない子

「末っ子長男姉三人」感想ーー岡田萌え最強ドラマ

 末っ子の長男と結婚して姉さん女房となったヒロインが、姑+小姑・姉三人と同居するはめになって大いに振り回されるも、その中で家族としてのきずなを培っていこうとする姿を描いたホームドラマ。ラジオ局に勤める30歳の春子(深津絵里)は、数合わせで呼ばれた合コンに5歳サバを読んで参加し、そこで出会った一郎(岡田准一)ととんとん拍子で結婚することに。条件だった一郎の母・里子(岸恵子)との同居は覚悟の上だったのだが、そこに姉3人も次々と出戻ってきて、思惑違いの新婚生活がはじまることになる。

 

1月に書いた記事で「岡田くんが出演しているドラマ、映画を見る」を目標としていたが、とりあえず達成した。岡田准一、23歳のときのドラマ「末っ子長男姉三人」である。

 

王道のホームドラマなので途中で少々飽きたところもあった。展開が読めてしまうのが惜しい。お姉さんたちが強烈なキャラクターなおかげで深津さんと岡田くんが霞んでしまうのも岡田ファンとしてはちょっと悲しいが、タイトルに「姉三人」と入っているから仕方ないかなと。小雪さんが男前な姐さんキャラ炸裂で、こういう演技もできるのか......と意外だった。

 

肝心の一郎役・岡田氏は、かわいい。とにかくかわいい。それ以外の言葉が見つからない。「SP」「図書館戦争」「永遠の0」「軍師官兵衛」と、最近の岡田くんが演じるキャラクターはニヒルでクールな役ばかりで、世間的にもこういうイメージが定着していると思う。しかし今回の末っ子役は何ですか。天使ですか。30歳を過ぎた今でも「カミセンは天使」と言われていますが、まさに天使。深津さんに甘えてイチャイチャしているシーンなんて「はるちゃーん♡」なんてデレデレした声を出してるんですよ。あの殿が!!ぎょええええ。V6でも末っ子、リアル家族の中でも末っ子な岡田氏の末っ子パワーが魅力的に展開されているドラマである。元カノが出てきてしまったときは曖昧な態度で誤解を招いてしまい、頼りない一郎に「おいおい、もっとビシッとせえや!」と活を入れてやりたくなったが、それもまた魅力なのかもしれない。その元カノ役がなんと坂本真綾さん!深津さんのそっくりさんとして登場する。

「別に嫌いで別れたんじゃないもん」「あのとき嫌いだって」「心と言葉は違うの!どうして分かってくれなかったの!?絶対待っててくれると思ったのに……」「そんなこと言ったってさぁ……」「じゃあ、もうエミのこと嫌い?」

真綾さんの口からこんなセリフが飛び出るとは。しかも自ら一郎と別れを切り出したのに、嫁の春子に対して「泥棒猫!」ですって。真綾さん自身とは正反対のキャラクターなので貴重である。真綾さんと岡田くんがにゃんにゃんしてるシーンを見られるなんて生きててよかった......。

 

無意識に人の心をえぐる人たちが多すぎて理解に苦しむ点もあったものの、テンポよく進むセリフ回し(マシンガントークともいう)が心地良かった。まさに俳優さんたちの演技力が引き立つドラマ。春子が勤めている会社がラジオ局で、TBSラジオのスタジオやBGMがそのまま使われていたのもTBSラジオリスナーとしては嬉しい限り。ちなみに前髪クネ男も高校生役で出演している(若い!)。

 

末っ子長男姉三人 DVD-BOX

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